はじめに
私は現在、製造工場で2交代勤務の派遣社員として働いています。
一方で、過去には人材派遣会社で派遣コーディネーターとして働き、多くの派遣スタッフの就業支援やフォローを担当していました。
つまり私は、「派遣社員として働く側」と「派遣社員を支える側」の両方を経験しています。
派遣社員という働き方に対して、
「正社員より不安定そう」
「実際のところどうなの?」
といったイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
私自身、派遣コーディネーター時代と現在の派遣社員としての経験を通じて、派遣という働き方にはメリットもデメリットもあると感じています。
今回は、2つの立場を経験してきた私が、派遣社員として働くメリット・デメリットを本音でお話ししたいと思います。
なぜ現在、派遣社員として働いているのか
私は現在、製造工場で派遣社員として働いています。
実は、最初から派遣社員という働き方を希望していたわけではありません。
過去に人材派遣コーディネーターとして働いていた私は、上司との価値観の違いから退職を経験しました。
その後、配達業務やイベント設営、コールセンター、タクシードライバーなど様々な仕事を経験しましたが、自分が本当に何をしたいのか分からない私は、長く続けることが出来ず半年から1年単位での転職を繰り返していました。
「このままではいけない」
そう思い、32歳の時に転職エージェントを利用して転職活動を行いました。
私は、経験のある営業職ではなく、異業種への転職を希望していました。しかし、30代での未経験職種への転職は想像以上に厳しく、自分自身のキャリアや将来について深く悩むことになります。
最終的には内定をいただくこともできましたが、本当に自分がやりたい仕事なのか、自信を持って入社できるのかという不安を拭うことができず、謝罪し、辞退する決断をしました。
その時に思い出したのが、コーディネーター時代に出会った派遣スタッフの方々です。
「やりたいことが分からない」
「まずは働きながら将来を考えたい」
そう話していた方が多くいました。
そして気付きました。当時の私は、その方々と同じ状況にいたのだと。
だから私は、一度立ち止まって自分自身と向き合うために派遣社員という働き方を選びました。
働きながら生活を安定させ、自分の将来について考える時間を確保する。
現在の私にとって、派遣社員という働き方はそのための選択でもあります。
ここからは、私が実際に感じている派遣社員のメリット・デメリットについてお話ししていきます。
派遣社員として働くメリット
① 働きながら将来について考えられる
私が考える派遣社員最大のメリットは、働きながら将来について考えられることです。
「何がしたいのか分からない」
「とにかく今は生活費を稼がなければならない」
そんな状況の方も少なくないと思います。
実際、私自身も転職活動で悩んだ末に派遣社員という働き方を選びました。
焦って正社員として入社したものの、仕事内容や職場環境が合わず短期間で退職してしまうケースもあります。
それを何度も繰り返してしまうと、転職活動の際に不利になる可能性があります。実際に私がそうでした。
その点、派遣社員は一般的に2〜3か月ごとに契約更新があります。契約更新には企業側だけでなく、派遣社員本人の同意も必要です。
つまり、実際に働いてみて
「この職場は自分に合わない」
と感じた場合は、契約満了のタイミングで別の職場を選ぶことができます。
私がコーディネーターとして働いていた頃も、
「今の職場は合わないので別の仕事を紹介してほしい」
という相談を受けることは珍しくありませんでした。
働きながら自分に合う仕事や将来の方向性を探せることは、派遣社員ならではの大きなメリットだと思います。
私自身もまさにその途中であり、派遣社員として働きながら副業ブログに挑戦しています。
② 正社員や無期雇用を目指せる
派遣社員というと、
「ずっと不安定な働き方」
というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし実際には、派遣先企業で直接雇用されたり、派遣会社の無期雇用社員へ切り替わったりするケースもあります。
私はコーディネーター時代に、登録時の面談で「将来的に正社員を目指していきたいです。」と希望した方は、積極的に企業へ推薦を行っていました。実際に勤務態度を評価され、派遣先企業へ直接雇用されたスタッフを何人も見てきました。
また、派遣先で経験を積みながらスキルを身につけ、より条件の良い会社へ転職していく方もいます。
派遣社員はゴールではなく、将来の選択肢を広げるための通過点として活用することもできる働き方です。
③ 給与前払い制度が利用できる場合がある
派遣会社によって異なりますが、多くの派遣会社では給与前払い制度を導入しています。
週払い、日払い、月2回払いなど内容は様々ですが、
「急な出費があった」
「給料日まで待てない」
という時に利用できるのは大きなメリットです。
もちろん計画的に利用することが前提ですが、いざという時の安心材料になる制度だと思います。
④ 資格取得支援制度が利用できる場合がある
派遣先や派遣会社によっては、資格取得支援制度を設けているところもあります。
例えば、
・フォークリフト免許
・玉掛け技能講習
・クレーン関連資格
・中型・大型免許
など、業務に必要な資格取得費用を負担してもらえるケースがあります。
私がコーディネーターとして働いていた頃も、資格取得をきっかけにキャリアアップしたスタッフを数多く見てきました。
働きながらスキルを身につけられることも、派遣社員の魅力の一つだと思います。
元コーディネーターとして感じる派遣の本当のメリット
ここまで派遣社員のメリットを紹介してきましたが、私がコーディネーター時代から感じていた最大のメリットは別にあります。
それは、「職場を変えるハードルが低いこと」です。
正社員の場合、転職には履歴書や職務経歴書の作成、面接など多くの準備が必要になります。
しかし派遣社員の場合は、担当者へ相談することで別の職場を紹介してもらえるケースがあります。
実際に私が担当していたスタッフの中にも、
「仕事内容は嫌いじゃないけど人間関係が合わない」
「もっと稼げる職場へ移りたい」
といった理由で職場を変更した方がいました。
もちろん、少し嫌なことがあっただけで辞めることをおすすめするわけではありません。何か悩みがあれば、担当営業にまず相談してください。
しかし、自分に合わない環境で無理を続けるよりも、新しい環境へ挑戦しやすいことは派遣社員の大きな魅力だと思います。
私自身も現在派遣社員として働いていますが、この柔軟性は派遣という働き方の大きな強みだと感じています。
派遣社員として働くデメリット
① 雇用が不安定になりやすい
派遣社員のデメリットとして、まず挙げられるのが雇用の不安定さです。
派遣社員は契約期間が定められており、契約更新によって雇用が継続されます。
そのため、更新のタイミングで契約終了となる可能性があります。
私自身、コーディネーターとして働いていた頃に、
「次回の更新は見送りたい」
と派遣先企業から相談を受けたこともありました。
ただし、その理由の多くは、
・指示された作業を行わない
・挨拶ができない
・遅刻や欠勤が多い
といった勤務態度に関するものでした。
真面目に勤務し、当たり前のことを当たり前に続けていれば、契約更新されないケースは決して多くありません。
もちろん例外として、
「企業の採用が充足した」
「業務量が減少した」
といった理由で契約終了となることもあります。
その場合は派遣会社が次の職場を紹介してくれるケースがほとんどですが、紹介できる案件数やサポート体制は派遣会社によって異なります。そのため、派遣社員として働く場合は派遣先だけでなく、どの派遣会社を選ぶかも非常に重要です。
それでも常に契約更新の不安がつきまとうことは派遣社員のデメリットだと思います。
② ボーナスがない、または少ない
派遣社員の多くは正社員のような賞与制度がありません。
派遣会社によって違いはありますが、賞与分を時給へ上乗せして支払う形を採用している会社も多くあります。
そのため月々の給与は悪くなくても、
「夏と冬のボーナスがない」
という点に物足りなさを感じる方は少なくありません。
私自身も、これは正社員と比較した際の大きなデメリットだと感じています。
③ 社会的信用で不利になるケースがある
派遣社員だからという理由だけで何かができなくなるわけではありません。
しかし、住宅ローンや自動車ローンなどを利用する際には、正社員と比較して不利になるケースがあると言われています。
実際に私の周りでも、
「ローン審査が思ったより厳しかった」
という話を聞いたことがあります。
もちろん勤続年数や年収など様々な要素が関係するため一概には言えません。
ただ、一般的には正社員と比較すると社会的信用の面で不利になる可能性があることは理解しておいた方が良いでしょう。
元コーディネーターとして感じる派遣の最大のデメリット
ここまで派遣社員のデメリットについてお話ししてきました。
しかし、私がコーディネーターとして働いていた頃から感じていた最大のデメリットは別にあります。
それは、
「将来について考えることを後回しにしやすいこと」
です。
派遣社員は、働き方の自由度が高く、比較的仕事を変えやすいというメリットがあります。
実際に私も、そのメリットを感じています。
しかしその反面、
「今の職場が嫌になったら次を探せばいい」
「とりあえず生活できているから大丈夫」
と考え、将来について考えることを先延ばしにしてしまう人も少なくありません。
コーディネーター時代、私は多くの派遣スタッフと面談をしてきました。
その中には、
「気付けば10年以上派遣社員を続けていた」
「何となく働いていたら40代になっていた」
という方もいました。
もちろん、本人が納得して派遣社員として働いているのであれば何も問題ありません。
実際に派遣という働き方が合っている人もたくさんいます。
ただ、
「本当は正社員になりたい」
「収入を増やしたい」
「何か新しいことに挑戦したい」
そう思いながらも行動できずに時間だけが過ぎてしまうことは、とてももったいないと感じていました。
これは過去のスタッフだけの話ではありません。
転職活動で挫折し、現在派遣社員として働いている私自身も、常に意識していることです。
気を抜けば、「今の生活で問題ないから」と将来について考えることを後回しにしてしまうかもしれません。
だからこそ私は、副業ブログという新しい挑戦を始めました。
私は、派遣社員として働くこと自体が悪いとは思っていません。
大切なのは、
「なぜ派遣社員として働いているのか」
を自分自身で理解しておくことだと思います。
生活のためなのか。
資格取得のためなのか。
正社員を目指すためなのか。
それとも、自分の将来について考える時間を作るためなのか。
目的を持って働くのと、何となく働くのでは数年後に大きな差が生まれます。
派遣社員という働き方は、人生を立て直したり、新しい挑戦をするための準備期間として非常に有効な選択肢です。
しかし、その期間をただ何となく過ごしてしまうことこそが、私が考える最大のデメリットです。
だからこそ私は現在、派遣社員として働きながら副業ブログにも挑戦しています。
将来の選択肢を少しでも増やせるように、自分自身と向き合い続けたいと思っているからです。
まとめ
今回は、現役の派遣社員、そして元人材派遣コーディネーターという2つの立場から、派遣社員として働くメリット・デメリットについてお話ししました。
派遣社員には、
・働きながら将来について考えられる
・正社員や無期雇用を目指せる
・給与前払い制度を利用できる場合がある
・資格取得支援制度を活用できる
といったメリットがあります。
一方で、
・契約更新への不安
・ボーナスがない、または少ない
・社会的信用で不利になる場合がある
といったデメリットも存在します。
私は派遣社員という働き方そのものが良いとも悪いとも思っていません。
大切なのは、自分が何のために派遣社員として働いているのかを理解することです。
将来のための準備期間なのか。
生活を安定させるためなのか。
資格取得やキャリアアップのためなのか。
目的を持って働くことで、派遣社員という働き方は大きな武器になると私は考えています。
現在の私自身も派遣社員として働きながら、副業ブログに挑戦しています。将来への準備期間として、与えられた仕事は責任をもってこなしながらも、ブログのほうも継続して更新し続けていきます。
この記事が、派遣社員という働き方について悩んでいる方やこれから派遣社員として働くことを考えている方の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は、元人材派遣コーディネーターとして数多くの派遣スタッフを見てきた経験と、現役派遣社員としての実体験をもとに、
「派遣社員が向いてる人・向いていない人」
について詳しくお話ししたいと思います。
派遣という働き方で悩んでいる方は、ぜひあわせて読んでみてください。
