はじめに
「派遣社員は負け組」「派遣社員になったら人生終わり」
SNSやインターネットで、このような言葉を目にしたことはありませんか?
実際に派遣社員として働いていると、こうした言葉を見るたびに不安になったり、「やっぱり自分はダメなのかな」と感じてしまう人もいると思います。
私自身も、派遣社員になる前にSNSの言葉の影響を受け、派遣社員として働いて大丈夫だろうかと少なからず不安は持っていました。
しかし、実際に働き、様々な派遣社員の方と関わる中で、私の中にあった「派遣社員」というイメージは少しづつ変わっていきました。
今回の記事では、元派遣会社勤務、そして現在は派遣社員として働く私が、「派遣社員は本当に負け組なのか」について率直にお話しします。
派遣社員が「負け組」と言われる理由
派遣社員が世間から負け組と言われる理由はいくつかあります。
- 派遣切りの言葉があるように雇用が不安定という印象がある
- ボーナス・昇給が少ないなど、正社員より待遇が劣る場合がある
- 正社員に比べ、キャリアアップしにくいイメージがある
- 「正社員になれなかった人」という偏見を持つ人がいる
このような理由から、「派遣社員=負け組」というイメージを持つ人は少なくありません。
世間のイメージを否定する気はありません。待遇面や雇用の安定性に関して正社員に劣る場合がほとんどですし、正社員を一時諦め派遣社員での雇用を希望する方がいることも事実です。
ただ、私は実際に働き、様々な派遣社員の方と関わる中で分かったことがあります。それは、「派遣社員」という働き方だけで、その人の価値は決まらないということです。
私が感じる「負け組」に見えてしまう人
私は職場の方と関わってきて、全ての派遣社員が負け組に見えるのかというと全くそうではありません。
将来に不安を感じながらも、「俺なんてもういいんだよ」「もう自分はここでしか働けないんだ」と諦めてしまっている人。そういった姿は、周囲から「自信を失っている人」と見られてしまうこともあるのではないかと私は感じました。
新しいことに挑戦する気持ちを失い、自分の可能性まで否定してしまう。第三者の中には、「もっと頑張ればいいのに」と感じる人もいるかもしれません。
ただ、そこに至るまでには、人それぞれ事情があります。私が派遣コーディネーターの際にも「大切なパートナーを亡くして精神的にダメージを負った人」「会社が倒産し、転職が上手くいかず自信を喪失した人」など、すぐには前を向けない、でも生活のためには働かなければならない、そんな方が多くいました。
「人にはそれぞれ事情がある」「雇用形態は違っても、自分と同じように生きていくために懸命に働いているんだ」と派遣社員だからと区別せず、同じ職場で働く仲間として接していただけたらと私は思います。
負け組には見えない人
一方で、同じ派遣社員でも全く違う人もいます。
- 資格取得の勉強を確保するために派遣社員を選んでいる人
- 正社員への転職活動をしつつ、繋ぎで派遣の仕事をしている人
- 本業や挑戦していることが他にある人
- 「今は目標のための準備期間」と前向きに働いている人
このような人たちを見て、私は「負け組」だと思ったことは一度もありません。むしろ、自分の将来を見据えて、焦らず一歩ずつ前に進んでいる人ですごいなと感じていました。
また、職場の正社員の方と話していると、「このままここで働き続けてよいのか」「派遣社員の人が将来のためにと行動しているのを見ていると考えさせられる」という言葉が出てきました。正直意外でしたが、将来に不安を感じているのは正社員の方であっても同じなんだとそこで感じました。大切なのは現在の雇用形態ではなく、「今の環境で何を積み重ね、将来へどうつなげていくか」なのだと私は感じました。
派遣社員の立場を私がどう捉えているのか
私は派遣社員となる前は、配達員やタクシードライバーとして働いていました。その頃は日々の拘束時間が長く、帰宅すれば次の日に備えて寝るだけの生活でした。
現在は製造業の派遣社員として働き、毎日決まった時間に帰れるようになり、生活リズムにも余裕が生まれてきました。その時間を使って、このブログも書いています。
もちろん、この先ずっと派遣社員で働き続けることを目標にしているわけではありません。現在も、将来への不安は感じていますし、自分の進むべき道を早く見つけたい気持ちは強くあります。だからこそ、私は今の環境を利用して、自分の将来を変えるために行動しています。
だから私は、自分が負け組だと今は全く感じていません。
まとめ
私は、「正社員だから勝ち組、派遣社員だから負け組」ではないと思います。
派遣社員という働き方を、ゴールとして目標設定している方はほとんどいません。人によっては生活を立て直す期間かもしれませんし、転職までの準備期間かもしれません。
また、正社員の方でも現在の環境を変えたいと悩みながら働く方はいます。そこに派遣だから、正社員だからは関係なく、それぞれより良い将来を夢見て日々懸命に働いています。
大切なのは、おかれている今の環境で何を考え、どんな一歩を踏み出すかです。
もし今、「派遣社員だから」と自分を責めている人がいるなら、雇用形態だけで自分の価値を決めないでほしいと思います。私は、周りの言葉以上に、自分自身が「負け組かもしれない」と思い込んでしまうことが、一番つらいことだと感じています。
あなたのこれからは、今の立場だけで決まるものではありません。日々の小さな一歩が、数か月後、数年後の自分を変えてくれることもあります。私自身も道半ばですが、そう信じて日々行動を積み重ねています。
その先により良い未来が待っていると信じて。

